大阪は最も早く料理に昆布を使った合わせ出汁を取り入れたとされています。昆布と薄口醤油を上手に使い、素材の持ち味を最大限に引き出して深みのある味わいに仕上げる。これこそが関西特有の出汁文化であります。また、中国には「唱戯的腔、厨師的湯(歌舞伎の演劇、シェフの出汁)」という言葉があり、古くからスープ作りを重んじてきました。大阪育ちの中国料理人として、両者に共通する「出汁」という伝統食文化に着目し、「湯(タン)」を主軸に据えたコース料理をご用意いたします。