TableCheck Author
2023年2月8日 · 読了時間:6 分
LINEとは、トークや音声通話、ビデオ通話などを通じて、人やサービス、企業と絶え間なくつながるコミュニケーションアプリのことを指します。また、飲食店のLINE集客とは、飲食店がLINEを活用して自店やウェブサイトに顧客を誘導することです。
飲食店のLINE集客には、「LINE公式アカウント」の開設が必要です。
LINE以外にもFacebookやTwitter、Instagramなど、飲食店の集客効果を期待できるSNSが存在します。いくつもあるSNSの中で、飲食店がLINEで集客するメリットや効果として挙げられるのは以下の3つです。
より多くの人に伝えやすい
メッセージが読まれやすい
リピーター獲得につながる
各メリットと効果を詳しく確認していきましょう。
日本国内での集客を考える際、より多くの人に自店の情報を伝えられる点がメリットです。LINEには、日本国内で月間9,300万人もの利用者(2022年9月末時点)がいます。
また、10代〜60代以上まで幅広い年代の人が利用しているため、層に偏りなく情報を届けられるでしょう。利用者の居住地にも偏りがないため、どのエリアで営業する場合でも、LINEを集客に役立てられます。
メッセージが読まれやすい点も、飲食店がLINEを通じて集客するメリットです。自店をLINEで「友だち追加」している利用者のトーク画面に、飲食店が直接メッセージを送信できます。
プッシュ通知できる点が、トーク画面に送ったメッセージが読まれやすい理由のひとつです。プッシュ通知により、相手がLINEを使用していないときやロック中であっても、メッセージを突然画面に表示させられます(ポップアップ)。
また、LINEのトーク画面に送ったメッセージは、迷惑メールに振り分けられることがありません。そのため、メールで送る場合に比べて相手に読まれる可能性が高まるでしょう。
ほかのSNSを活用する場合と比べて、LINE集客はリピーターの獲得につながりやすいというメリットもあります。リピーターを獲得できれば、安定した売上が見込める上に、そのリピーターがさらに新規顧客を連れてきてくれるといった好循環も期待できます。
自店を「友だち追加」した利用者を対象に情報発信するため、基本的に一度は来店したことがある層を対象とする点が、リピーター獲得にLINE集客が向いている要因です。「友だち追加」している利用者はすでに自店のことを知っているため、場所や店名など認知度アップ目的ではなく、再来店につながるより効果的な情報を発信できます。
なお、リピーター獲得に強いLINEに対し、FacebookやTwitterは拡散力が高く、新規顧客獲得向きです。
LINE集客は規模や業種を問わず、さまざまな店舗で無料ではじめられる上に、期待できるメリットや効果もさまざまです。ただし、はじめるにあたって、いくつか注意すべき点があります。
主な注意点は、以下の2つです。
機能や送信件数次第で有料
友だち追加してもらうことが重要
LINE集客をはじめる前に、それぞれ注意すべき点を確認しておきましょう。
LINE公式アカウントを活用したライン集客は、基本的に無料でできますが、利用する機能や送信件数次第で有料になる点には注意が必要です。無料で利用できるプラン(フリープラン)を含め、LINE公式アカウントには、以下のとおり3つのプランがあります。
「1通」とは、LINEの画面に表示される吹き出しのことです。3つの吹き出しまで1通として送信できます。
通数のカウント方法は、送信人数×回数です。そのため、送る情報は10通でも、送信相手の人数が100人を超えると無料で利用できる範囲(1,000通)を超えてしまいます。
送る情報量が多い、あるいは送信相手が多い場合には、有料である「ライトプラン」や「スタンダードプラン」の利用を検討しなければなりません。また、友だちを集めるために「友だち追加広告」などのサービスを利用する場合、別途費用がかかります。
なお、2023年6月1日以降は、LINE公式アカウントの料金プランが改定される予定です。
LINE集客では、利用客に「友だち追加」してもらうことが重要です。友だち追加されるまで、飲食店は利用者にメッセージを送信できないため、集客につながりません。
「友だち追加」をしてもらえたとしても、のちに「ブロック」されることもあります。ブロックとは、相手からのトークなどを受信できなくする機能です。
一度ブロックされると、解除されるまでその相手に情報を発信できなくなります。情報量が多すぎる、有益な情報がないなどと思われるとブロックされかねないため、内容を十分に精査した上で送信するようにしましょう。
LINEで集客をはじめるには、まずはLINE公式アカウントを作成しなければなりません。
LINE公式アカウントとは、ビジネスや情報発信に活用できる企業や店舗向けのLINEアカウントのことです。元々、中小企業や店舗向けサービスは「LINE@」でしたが、2019年4月18日より大手企業向けのサービスと統合されてライン公式アカウントとなりました。
自店の公式アカウントを作成できるように、認証済と未認証アカウントの違いや、作り方を理解しておきましょう。
LINE公式アカウントには、LINEの審査を通過したかどうかの違いによって、「認証済アカウント」と「未認証アカウント」の2種類が存在します。種類が異なっても、利用できる料金プランは同じです。
認証済アカウントとは、LINEの社内審査を通過したアカウントのことを指します。対して未認証アカウントとは個人か法人かを問わず、審査を受けることなく作成できるアカウントのことです。
利用者は、LINE公式アカウント名の横に青色のバッジが付与されていれば認証済アカウント、灰色のバッジが付与されていれば未認証アカウントと認識できます。公式なアカウントである証明になるため、一般的に認証済アカウントのほうが利用者からの信頼が厚いです。
認証済アカウントは、LINEアプリ内の検索結果に表示されるため、より多くの人に「友だち追加」してもらえる機会があります。一方の未認証アカウントは、QRコードの読み込みか、アカウントのID入力をしない限り「友だち追加」されません。
そのほか、認証済アカウントには販促用ポスターデータの無料ダウンロード、友だち追加広告を利用可能など、さまざまなメリットがあります。ただし、会員制店舗のように限られた層だけを集客したい場合は、未認証アカウントのほうがよいでしょう。
LINE公式アカウントは手軽に作成できるため、SNSに慣れていない方でも心配いりません。以下に記載した3つの手順に沿って、自店のLINE公式アカウントを作成してみましょう。
「アカウントを作成」を選択
個人アカウントかメールアドレスを入力
管理画面にログインすれば完了
ここから、各手順を詳しく解説していきます。
手順1 「アカウントを作成」を選択
まずはスマートフォンやパソコンを使用して、以下に記載したLINE公式アカウントのサービスページを訪問しましょう。ページ内の「LINE公式アカウントをはじめる」をクリックすると、「アカウントの開設」画面が表示されます。
画面にある、メールアドレスの登録をクリックしましょう。スマートフォンを使用している場合は、LINEのアプリ内でも操作可能です。
手順2 個人アカウントかメールアドレスを入力
次に「LINE Business ID」画面で、「LINEアカウントで登録」または「メールアドレスで登録」と表示されます。
現在自分が使用している個人のLINEアカウントとLINE公式アカウントを連携させる場合には、「LINEアカウントで登録」を選択しましょう。LINEアカウントを保有していない場合、個人のLINEアカウントと連携させたくない場合は、「メールアドレスで登録」を選択して必要情報を入力します。
手順3 管理画面にログインすれば完了
最後に「LINE Business ID」の画面で、「LINEアカウントでログイン」もしくは「ビジネスアカウントでログイン」を選択してログインできれば完了です。あとは画面内に表示される基本設定を進めます。
この段階ではまだ未認証アカウントであるため、認証済アカウントにしたい場合には別途申請が必要です。「LINE Official Account Manager(LINE公式アカウント管理画面)」にアクセスし、右上の「設定」ボタンから「アカウント認証をリクエスト」することで申請できます。LINE株式会社「LINE Business ID」
LINE公式アカウントを作成すれば、以下のように多くの便利な機能を利用できます。
チャットで顧客と会話
クーポン発行・配布
メッセージ配信
LINE上でポイントカードの発行管理
ポスターデータの無料ダウンロード
友だち獲得のためにLINEアプリ内に広告を出す「LINE広告」
短い(ショート)動画を配信できる「LINE VOOM」
今回は、その中でもとくに飲食店の集客に役立つ「チャットで顧客と会話」「クーポン発行・配布」「タイムライン上にメッセージ投稿」の概要を確認していきましょう。
「LINEチャット」とは、LINE公式アカウントを開設している店舗が「友だち追加」している利用者と1対1で会話できる機能です。LINEを利用している方は、普段知人や家族と「トーク」内で会話している場面をイメージするとよいでしょう。
「LINEチャット」で予約を受け付ければ、顧客から聞いた予約日時に間違いがないかと不安になった際に、再度見直せます。また、来客対応ですぐに返信が難しい場合には自動応答しておき、後でゆっくり回答することが可能です。
ただし、飲食店側から先に顧客にメッセージを送ることはできません。先に顧客にメッセージを送ってもらう必要がある点を理解しておきましょう。
なお、「LINEチャット」内では、メッセージを何通やり取りしても無料です。
LINE公式アカウントを作成すれば、クーポンの発行や配布も可能です。利用者は、来店した際にLINE公式アカウントから配布されたクーポン画面を表示することで特典を受け取れます。
LINE公式アカウントでクーポンを発行して配布すれば、利用者の反応や行動をチェックできる点が店側のメリットです。LINE公式アカウントの管理画面の分析画面で、クーポンごとの開封者数や使用者数をチェックできるため、キャンペーンの効果を検証できます。
このクーポン目当てに店舗を利用するケースも少なくありません。LINE公式アカウントからクーポン発行して配布することで、集客効果を期待できます。
LINE公式アカウントから、「友だち」になっている利用者に直接メッセージを送れます(メッセージ配信)。「LINEチャット」が基本的に1対1のやり取りであるのに対し、「メッセージ配信」は複数の相手にメッセージを送る機能です。
メッセージ配信では、テキストに加えて店舗や料理の画像、スタンプなどを送信できます。画像やテキストをひとつにまとめた「リッチメッセージ」を使えば、簡潔に多くの情報を伝えられるでしょう。
ただし、メッセージ配信では、通数によって料金がかかる場合があるため、タイミングや対象の調整が必要です。年齢層や性別、地域を絞り込んだ配信を検討しましょう。
ここまで紹介したLINE公式アカウントの基本機能以外にも、LINEのサービスがいくつもあります。とくに、飲食店が活用できるLINEのサービスは以下のとおりです。
「LINEコール」で利用者と無料通話
拡張機能を使えばLINEでテイクアウト事前注文可能
それぞれの概要を解説します。
「LINEコール」とは、顧客から店の公式アカウントに無料で音声通話やビデオ通話をできる機能です。「LINEコール」を利用していれば、店舗側にも顧客側にも通話料が発生しません。
「LINEコール」のメリットは、LINE公式アカウントの管理画面上で着信履歴を確認できる点です。顧客対応に追われて電話に出る暇がなくても、落ち着いてからLINEチャットで電話をかけてきた相手に、今なら通話可能な旨を伝えられます。
また、「LINEコール」の着信を店舗の電話に転送できる点もメリットです。結果として、問い合わせ窓口を集約できます。
ただし、店側から「LINEコール」で顧客に発信できない点には注意しましょう。
拡張機能を使えば、LINE上でテイクアウトの事前注文を受け付けられます。拡張機能とは「LINEマーケットプレイス」上にあるサービスを導入することで、本来LINE単体では利用できない高度な機能を使えるようにするものです。
「LINEマーケットプレイス」をチェックすると、LINEアプリ上でデリバリーの注文を受け付けられる拡張機能がいくつか見つかるでしょう。
LINE公式アカウントを開設しただけでは、集客につながりません。まずは自店を「友だち追加」してもらい、その後も集客につなげる工夫が必要です。
そこで、集客実現のためにLINEを活用する3つのコツを以下にまとめました。
自店のLINE公式アカウントを積極的に紹介
友だち追加した際の特典を用意する
新メニューやイベントをLINE VOOMで案内
それぞれ詳しく解説します。
まずは自店のLINE公式アカウントが存在することを多くの人に知ってもらい、「友だち追加」してもらうことが大切であるため、積極的に紹介するようにしましょう。たとえば、すでに利用している別のSNSで紹介する、自店のホームページに掲載する、来店したお客様に直接友達追加を促す、などの方法があります。
また、店内の各テーブルや店の前に、「友だち追加」用のQRコードを設置するのも効果的です。QRコードがあれば手間がかからないため、「友だち追加」までのハードルが下がります。
「友だち追加」した際の特典を用意して「友だち」を増やす方法もあります。たとえば、「お会計から10%オフ」や「ビール1杯サービス」などの特典を用意しておけば、「友だち追加」のきっかけになるでしょう。
ただしこの方法は、特典利用後すぐにブロックされてしまうと、LINE集客ができません。「友だち追加」だけにとらわれて、安易に特典の用意やクーポンの配布をしないようにしましょう。
どちらかというと、リピーター確保向きのLINE公式アカウントで新規顧客を獲得するには、新メニューやイベントをLINE VOOMで案内するとよいでしょう。LINE VOOM(旧タイムライン)とは、LINEアプリ内でショート動画を見られる場(プラットフォーム)のことです。
LINEのメッセージ配信と異なり、LINE VOOMで配信すると「友だち」以外にも情報を届けられます。つまり、ほかのSNSのように拡散力も期待できる点が強みです。多種多様なスタンプを活用して利用者の興味を惹きつけられます。
華やかな料理の写真やユニークなイベントの動画を配信すれば、新規顧客だけではなく、リピーターの再来店にもつながるでしょう。
LINEは、知人や家族と会話するためだけのアプリではありません。飲食店でもLINEを活用すると集客効果を期待できます。
LINE集客のメリットは、より多くの人に伝えやすく、リピーター確保につながる点です。すでにほかのSNSで集客を試みている方も、まだSNSを駆使していない方も、ライン集客を検討してみてはいかがでしょうか。
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