TableCheck Author
2022年12月9日 · 読了時間:4 分
モバイルオーダーとは、利用客が自身のスマートフォン上で注文や決済を行えるシステムです。導入することで、店舗側は店舗業務の効率化や非接触型接客の推進、顧客管理の充実を期待できます。
自店でモバイルオーダーを導入するかどうかを判断するために、まずは、その方法やメリット・デメリットを把握しておきましょう。
モバイルオーダーとは、顧客のスマートフォンから注文や決済を行えるシステムで、コロナ下で急速に導入が進みました。注文のみ受け付けられるシンプルなものから、注文、決済、顧客管理、マーケティングまで行える高機能なものまで、国内で提供されているサービスでも数多く存在します。特に大手ファストフード店やチェーン店などを中心に、さまざまな店舗でモバイルオーダーの導入が進んでいます。
ここから、モバイルオーダーの種類や主な支払い方法などを詳しく解説していきます。
コロナ下で店内での接触機会を減らしたいというニーズが強まり、モバイルオーダーが急速に普及していきました。ぐるなびが2022年に実施したモバイルオーダーの利用実態調査によると、20代〜60代の同社会員のうち、約4割が既にモバイルオーダーの利用経験ありと回答しています。
また、実際に利用経験がある人のうち、約9割が利用体験に満足しているとの回答でした。経験者の約9割、未経験者の約4割が今後も利用したいと答えていることから、モバイルオーダーへの需要がますます高まることが見込まれています。
モバイルオーダーは、イートイン用とテイクアウト用の2種類に分けられます。
イートイン用とは、店内で注文するモバイルオーダーのことです。利用客は、飲食店に設置されているQRコードを自分のスマホで読み込み、表示されたメニューの中から自分の好みを選択して決済します。
テイクアウト用とは、事前にスマホのアプリやウェブ上で希望の品物を注文して決済しておき、指定された時間に飲食店で品物を受け取ることです。
モバイルオーダーは、オンライン上で決済することに重点を置いているため、キャッシュレス決済を採用しているサービスが主です。利用サービスによっても異なりますが、主な支払い方法はクレジットカードや、PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAY、LINE Pay、Apple payといった各種payサービスです。
飲食店にモバイルオーダーを導入することで、「ユーザー側」と「店舗側」双方にメリットを期待できます。「ユーザー側」の主なメリットは以下のとおりです。
店舗での待ち時間を短縮できる
注文時に支払いが完了するため会計の手間がなくなる
店内の密を避けられる
飲食店で注文する際に、モバイルオーダーを利用するメリット3つをそれぞれ確認していきましょう。
たとえ自分の食べたいものや飲みたいものが決まっていても、ほかの利用客の注文が終わるまで待つことになり、商品をなかなか頼めないことがあります。モバイルオーダーは、ほかの利用客の混み具合や注文状況に関係なく、事前に自分でスマートフォンで注文できるシステムであるため、店舗での待ち時間を短縮できる点がメリットです。
注文までに列をつくっている飲食店でモバイルオーダーを利用すると、よりメリットを実感できるでしょう。
従来の注文方法の場合、決済時に小銭がない、電子マネーの残高が不足しているといったことに気づき、会計時に手間取ることがあります。その点モバイルオーダーなら、注文時に支払いが完了するため、手間がはぶける点がメリットです。
あまり現金を持ち歩きたくないという方や、電子マネー決済に手間取ってしまうという方も、店舗で受け取るだけのモバイルオーダーならば安心でしょう。
日本政策金融公庫による外食に関する消費者調査結果によると、コロナ下における外食に対する意見についてあてはまる回答の1位が「開放感のあるお店を選びたい」でした。モバイルオーダーは待ち時間が少なく、店内での密を避けられるため、利用者のニーズを満たすことができます。
とくに、テイクアウト用のモバイルオーダーの場合、店員との商品の受け渡しタイミングにしか接触機会が発生せず、感染対策として導入する店舗もコロナ下で増えました。
2022年8月現在、マクドナルドやスターバックス、松屋、すき家など、さまざまな飲食店でモバイルオーダーの導入が進んでいます。「店舗側」にとってのモバイルオーダー導入のメリットは、以下のとおりです。
自動的に注文受付が可能
店舗業務の効率化
非接触型接客の推進
飲食店がモバイルオーダーを導入するメリット3つを確認していきましょう。
従来の注文方法の場合、電話対応やレジ対応などに手間がかかります。モバイルオーダーを導入すれば、調理をはじめとするほかの業務の手を止めずに、注文の受付が可能な点がメリットです。
近年、人件費削減や人手不足によって少人数で店舗を回さざるを得ない状況中、各従業員の作業負担が重いという課題を抱える店もあります。モバイルオーダー導入は、人手不足の課題解決にも役立つでしょう。
モバイルオーダーを導入することで、テーブルオーダーやテイクアウト、デリバリー対応、予約管理、ユーザー情報管理などを一括で対応できます。そのため、業務負担やコストの削減に繋がり、店舗業務の効率化を図れる点がメリットです。
注文に関する負担が軽くなった分、品質向上や商品提供までのスピードアップ、サービスの向上などにリソースを配分すれば、顧客満足度アップにもつながるでしょう。
コロナ下で、飲食店の利用客はできるだけ密を避けるようになりました。モバイルオーダーでは対面での注文受付、現金受け渡しなどで店員と利用客が接触する機会を省くため、非接触型接客の推進につながる点がメリットです。
非接触型の接客が進めば、できるだけ密を避けたいという客へのアピールとなり、売上増加も期待できます。
モバイルオーダーに魅力を感じ、早速導入を検討したいという方は、以下の記事も参考にしてください。
一方で、モバイルオーダーを導入して、「店舗側」にデメリットが生じることもあります。代表例が導入にあたってコストがかかる点です。
そのほかにも、以下がデメリットとして挙げられます。
オペレーションの見直しが必須
調理時間の長い飲食店には向かない
各デメリットをチェックした上で、モバイルオーダーを自店に導入すべきかどうかを判断しましょう。
一般的に、飲食店ごとに調理に付随する業務、接客関連の業務、食材発注や機器の動作確認などの業務を管理する手順(オペレーション)が決まっています。モバイルオーダーを導入すると、注文を受ける際の流れが変わるため、今までのオペレーションを見直さなければならない点がデメリットです。
また、モバイルオーダーをスムーズに進められるように、従業員向けのマニュアルや、利用客向けのガイドを作成しなければなりません。
利用客によっては、30分や1時間後に商品を受け取れることを想定してモバイルオーダーで注文することがあります。そのため、注文を受けてから1時間以上調理にかかる飲食店には向かない点がデメリットです。
調理に時間を要する飲食店で導入を検討する場合は、時間がかかる旨をあらかじめモバイルオーダーのシステム内に表記し、注文受付から一定時間内は受け取り時間に指定できないように設定しておきましょう。
自店に導入した際、どのように対応すべきかをイメージできるように、利用客側の立場からみたモバイルオーダーの流れを理解しておくことが大切です。一般的に、モバイルオーダー活用方法は以下の3stepで進められます。
店舗と商品を選択する
受け取り方法を選択する
支払いを済ませて窓口で商品を受け取る
各stepの概要について、簡単に解説しましょう。
まずはスマートフォンで対象飲食店のサイトや公式アプリを利用し、受け取りを希望する店舗を選択します。ただし飲食店によっては、指定できる店舗が限定されているケースもあるため注意が必要です。
次に利用客は、画面上で金額や写真を確認しながら商品を選択していきます。ほかの利用客の様子を気にする必要がないため、友人や家族と相談してじっくりと注文を決められるでしょう。
カウンターで受け取る、テーブルまで運んでもらうといった方法で店内飲食(イートイン)するか、持ち帰り(テイクアウト)にするかを選択します。飲食店によってはドライブスルーによる受け取りや、飲食店の駐車場での受け取りも可能です。
続いて、クレジットカードや各種pay払いなど、支払い手段を指定します。飲食店でクーポンを発行していれば割引も可能です。
あらかじめ指定した支払い方法で決済したならば、飲食店の窓口にて商品を受け取ります。事前に決済し、指定時刻にあわせて店舗に向かうケースと、できたての商品を受け取るため、店舗に着いてから決済を確定するケースがあります。
飲食店で受け取る際は、事前に登録したニックネームや、受取番号を店員に伝えることが必要です。
一般的に大規模の飲食チェーン店では、自社公式アプリを通じてモバイルオーダーを利用できるようにしています。しかし、自社の公式アプリを持たない中小規模の店舗でも、店内や広告などにQRコードを設置して利用客がWeb上で注文できるようにすれば、モバイルオーダーシステムの導入が可能です。
中小規模の店舗で導入すれば、人手不足の課題解決に役立つでしょう。
モバイルオーダーとは、飲食店で注文する際に顧客がスマートフォンであらかじめ決済をおこない、希望する商品を受け取るシステムです。導入により、店舗側は手を止めずに注文受付が可能となり、店舗業務の効率化にもつながります。
TableCheck Author
---
TableCheckでお店の予約顧客管理に革新を。まずはお気軽にご相談ください。