キャンセル料の設定から請求方法まで徹底解説!キャンセル被害ゼロになった事例も紹介
【後編】キャンセル被害をゼロにするテーブルチェックの対策機能
目次
飲食店の死活問題「無断キャンセル」について
飲食業界の無断キャンセルの現状
無断キャンセルが増加している3つの原因
無断キャンセルによる飲食店側の損失
飲食店の無断キャンセル対応の課題
無断キャンセルを防ぐためのの5つの予防策
後編
キャンセル料の設定方法と請求方法
予約管理対策で無断キャンセル数が月30件→0件になった成功事例
「テーブルチェック」のキャンセル対策機能
無断キャンセルが起きた後に飲食店がすべき3つの対応策
無断キャンセルの被害は最小限に抑えられる!適切な予防策を実施しよう
キャンセル料の設定方法と請求方法
キャンセル料といっても、金額をいくらに設定すればよいのか、キャンセル時にはどのように請求すればよいのかなど、わからないことも多いでしょう。特に無断キャンセルの場合は、お客様が現れないため、キャンセル料の請求が難しいのが課題です。
ここでは、キャンセル料の設定基準や相場、無断キャンセルが発生した際にキャンセル料の支払いを求める方法などについて解説します。
キャンセル料の設定基準と相場
無断キャンセルの場合、席のみの予約であれば平均客単価の5〜7割程度、コースを予約された場合ならば、予定していたコース料金の全額を請求できます。
ドタキャンの場合、キャンセルの連絡があるとはいえ、キャンセルによる損害をすぐにカバーするのは難しいです。そのため、本来支払われるはずだった料金のうち、代わりの顧客で埋め合わせられない分をキャンセル料として予約客に請求できます。
前日のキャンセルがあった場合は、予約時の代金総額の3〜5割をキャンセル料とするのが相場です。
予約が少人数なのか大人数なのか、席のみなのかコースの予約なのかなどによって、損害の度合いは異なります。そのため、場合に応じて妥当なキャンセル料を設定しましょう。
キャンセル料を請求するための条件
急に予約をキャンセルした客に対してキャンセル料を請求するには、一定の条件を満たさなければなりません。
キャンセル料の請求は、損害賠償に該当します。損害賠償は、民法で定められている不法行為や、債務不履行などによって損害を受けた際、相手に賠償を求める手続きのことです。
飲食店では予約が成立した時点で、契約が締結されたとみなされます。キャンセルが発生すると契約が不履行になるため、飲食店側に損害があったものとして賠償を請求する、すなわちキャンセル料の支払いを求めることが可能なのです。
キャンセル料を請求する4つの方法
キャンセル料を請求する4つの方法
上記のように、キャンセルが発生した場合は、損害の度合いに応じてキャンセル料を請求できます。しかし、無断キャンセルが発生するとお客様が来店せず、なかなか連絡がつかないことも多いため、キャンセル料の徴収を断念せざるを得ないケースもあるでしょう。
ここでは、キャンセル料を請求する以下の4つの方法について解説します。
ネット予約時にクレジットカード情報を取得しておく
キャンセルした相手に連絡して直接請求する
代行として弁護士に回収してもらえるサービスを活用する
法的措置をとる
1.ネット予約時にクレジットカード情報を取得しておく
最も簡単でシンプルな方法が、ネット予約時にクレジットカード情報を取得しておくことです。テーブルチェックでも、最も多く利用されているキャンセル対策の方法です。万が一キャンセルが発生しても、予約時に明示しておいたキャンセルポリシーに沿ったキャンセル料をカードに対して請求することができます。
旅行や宿泊の予約、デリバリーやタクシーなど事前にクレジットカード情報を入力することが他の業界では当たり前になっており、ユーザー側も予約時のカード情報入力には抵抗がありません。また、無断キャンセルにつながりやすい「とりあえず予約」を減らすことができるため、予約管理にかかる無駄な業務負担も減らせるでしょう。
◆【伊勢すえよし】無断キャンセルの不安や対策の手間を解決、仮予約の解消で月間30件超の予約増を実現
2.キャンセルした相手に連絡する
まずは、なんらかの方法で直接キャンセルした相手に連絡して、キャンセル料を請求しましょう。キャンセル料の発生条件や金額についてポリシーに定めている場合は、その旨を説明してください。
電話連絡が一般的ですが、特に無断キャンセルの場合は、相手が電話に応じない可能性もあります。電話がつながらないときは、SMSを利用してメッセージを送信しましょう。
3.弁護士がキャンセル料を回収するサービスを活用する
連絡をしても反応がない場合や、連絡がついてもキャンセル料の支払いに応じない場合は、キャンセル料回収サービスを利用しましょう。キャンセル料回収サービスは、キャンセル料の請求に特化した専用のサービスであり、弁護士が対応してくれます。
キャンセルポリシーの内容に沿って弁護士が督促し、回収を代行してくれるため、スムーズな交渉や手続きが実現しやすいです。手数料が発生するものの、自身で行うよりもキャンセル料を回収できる可能性が高いため、ぜひ利用してみてください。
4.法的措置をとる
お客様に連絡を入れてもキャンセル料の支払いに応じてもらえない場合は、法的措置を取る必要があります。まずは、予約サイトの登録情報から住所を調べ、内容証明郵便でキャンセル料の請求について通知しましょう。内容証明にリアクションがあった場合は、合意に向けて双方で話し合いを実施します。話し合いの際は、裁判所で調停委員に立ち会ってもらい、調停を行いましょう。
内容証明を送っても反応がない、あるいは調停でも支払いに応じなかった場合は、裁判を起こすという手があります。本人訴訟はハードルが高いため、弁護士への依頼が望ましいです。
予約管理対策で無断キャンセル数が月30件→0件になった成功事例
テーブルチェックを活用して無断キャンセル件数を劇的に減らした、鉄板焼とワインを提供するレストランの事例をご紹介します。テレビ出演で知名度が上がったことにより、多くの人々から関心を寄せてもらえるようになった一方で、悪質な無断キャンセルが増えてしまいました。
無断キャンセルを対策しようにも通常業務が忙しく、なかなか対応が取れていませんでした。そこで、テーブルチェックを導入し、キャンセルポリシーの明記とクレジットカード情報の事前入力を実施したところ見事キャンセル被害ゼロを達成しました。
サービス導入の際、お客様への丁寧な説明を怠らなかったことで、利用客にも理解をしてもらえています。
◆【Vin樹亭】月間約30件の無断キャンセルが0に!顧客管理強化でリピート率アップを実現
そのほかにも、キャンセル率の高いインバウンド客に悩まされていた焼肉店でも、テーブルチェックのキャンセルプロテクションで予約時にクレジットカード情報の事前入力することで、無断キャンセルを月100件から0にした事例もあります。
「テーブルチェック」のキャンセル対策機能
飲食店予約管理システム「テーブルチェック」には、以下のようなキャンセル対策機能が備わっています。
リマインドメッセージ/メール自動送信
予約時クレジットカード情報入力による与信枠抑え
事前決済/デポジット制
予約業務を効率化できるだけではなく、無断キャンセルの予防やキャンセル料の請求もしやすい便利なシステムです。
1.リマインドメッセージ/メール自動送信
予約確認のリマインドを送るタイミングや回数などを設定し、ショートメッセージとメールで送信することができます。
2.予約時クレジットカード情報入力
予約時にお客様にクレジットカード情報を入力いただくことで、万が一キャンセルになった場合でも、キャンセルポリシーに沿ったキャンセル料の請求が可能です。キャンセルポリシーを明記していても、実際にキャンセル料を請求するとなると、クレジットカード情報入力なしでは、請求できる有効な手段がなく、後々お客様とのトラブルにもつながりかねません。
テーブルチェックでは、予約時のクレジットカード情報入力が、もっともシンプルかつ有効なキャンセル対策としておすすめしています。
3.事前決済/デポジット制
予約時にクレジットカード情報を入力してもらうというのは同じですが、予約時に決済をする事前決済型、もしくは、メニュー代金の一部を先に決済するデポジット型も、お店のメニュープランなどによっては、有効な方法です。例えば、飲食代金が決まっているイベントなどの会費制プラン。また、何名以上の団体予約のみなど予約人数によって事前決済やデポジット制を設定することも可能です。
無断キャンセルが起きた後に飲食店がすべき3つの対応策
いくら対策を取っていても、予期できない無断キャンセルが発生してしまう可能性は否めません。無断キャンセルが起きてしまった場合に備えて、次の3つの対応策を確認しておきましょう。
無断キャンセル料の補償サービスを利用する
食材ロスの防止サービスを利用する
大規模な無断キャンセルは損害賠償請求を検討する
ここでは、無断キャンセルが発生した後に飲食店がすべき対応策について解説します。
1.無断キャンセル料の補償サービスを利用する
深刻化している飲食店の無断キャンセル問題の解決策として、キャンセル料を補償してくれるサービスも登場しています。特に利用者側が意図的に予約をキャンセルするケースに備えて、飲食店の損失を補ってくれるサービスや、弁護士が代金の回収をサポートしてくれるサービスが代表的です。
月額数百円で利用できるサービス多いため、発生する手数料や補償金額を確認して、店舗に合ったサービスを検討してみてください。
2.食材ロスの防止サービスを利用する
無断キャンセルにより、食材のロスが大量に出てしまった場合には、フードシェアリングサービスの利用がおすすめです。オンライン上で食材や料理の内容と金額、取引時間などを登録すれば、情報を見たサービスユーザーが代わりに引き取ってくれます。
普段よりも少し安価に料理や食材を手に入れられるため、購入者にとってもメリットがあるサービスです。せっかくの料理を有効活用するアイディアとして、知っておくと良いでしょう。
3.大規模な無断キャンセルは損害賠償を請求できる場合も
団体客のコース料理予約無断キャンセルなど、お店に甚大な被害を与える場合は損害賠償を請求できる可能性があります。しかし、代金の回収までには時間がかかり、弁護士など専門家の力を借りる必要があるため、店舗が担う負担は大きくなってしまいがちです。
大規模な無断キャンセルトラブルに落ち着いて対応できるように、損害賠償の難しさや事例などを事前に確認しておきましょう。
損害賠償請求の難しさ
前述のとおり、飲食店に利用者が予約を入れた段階で、両者の間には契約が成立しているとみなされます。当日になって連絡もなしに一方的にキャンセルをされてしまった場合、契約の債務不履行や不法行為による損失を被ったとして損害賠償請求が可能です。
しかし、実際には飲食店が裁判や弁護士を利用する費用を捻出するのは難しく、代金回収までにも複雑な手続きや労力が必要となるため、損害賠償請求を諦めてしまうケースが多いでしょう。
無断キャンセルの裁判事例
温泉旅館への宴会予約40人分が無断キャンセルされた事例では繁忙期の損失を考慮し、旅館側では手間がかかっても損害賠償請求をすることを決めました。相手側は内容証明を無視するだけではなく、裁判の招集にも応じないという頑なな態度を見せます。
最終的には訴えどおりの損害賠償請求に成功しましたが、判決が出た後も実際に代金を回収するまでには多くの時間と手間がかかってしまいました。
無断キャンセルの被害は最小限に抑えられる!適切な予防策を実施しよう
飲食店を悩ませる問題として、無断キャンセル被害が挙げられます。予約サービスが進化・多様化している影響もあり、気軽に予約を取り付けられる環境が整いつつあるのも一因です。
無断キャンセル被害に関しては、泣き寝入りをするしかない飲食店が多いなかで、事前の対応マニュアルや決済サービス導入によって被害を最小限に抑えようとする動きが進んでいます。
損失が発生してしまってからでは、損害賠償請求の手続きや対応に追われ、大幅な手間や労力が必要となっています。無断キャンセルに対する正しい知識を付けて、事前に適切な予防策を実施できるようにしましょう。