TableCheck Author
2022年12月10日 · 読了時間:3 分
鷲尾:お店を選ぶ人にとっては点数も重要なポイントですけども、その点数自体の信用度が下がってるなかで、次にその信頼を補完するのが口コミです。
ここでは「口コミマーケティングの現状」について新井さんにお話を伺います。
新井:「口コミコム」というサービスを提供している株式会社movで事業戦略部部長をしています新井と申します。
私の専門は、各種口コミサイトや集客の媒体を使って、いかに店舗の売り上げを最大化していくかというものです。食べログには食べログの言い分、GoogleマップにはGoogleのやり方があるとも思ってる次第です。
で、どのサービスを選ぶのかは消費者次第。その中でいかに口コミマーケティングが増えてきているかを簡単にデータを交えて、ご紹介させていただければと思います。
近年の口コミの投稿状況について、ここではスーパーマーケットのデータで見ていきたいと思います。ここで分かるのが、口コミの投稿件数が2016年からぐぐぐっと増えていって、2021年で100倍にまで口コミが増えているということです。
同じようにファストファッション業界も2016年から2021年にかけて、1年間で投稿される口コミの件数は100倍に増えているんですね。
次に飲食業界では、牛丼のチェーンでは5年で50倍ぐらいに新規口コミ投稿件数が増加しています。さらに最近流行りのサウナでは5年で300倍ぐらいに増えている。
これらのデータからもわかるように、世の中全体で口コミというものが、「ユーザージェネレートコンテンツ(UGC)」という形で急速に増加している。これが昨今の状況です。
次に、口コミの主戦場について見ていきます。今回はスターバックスの例で見ていきたいと思います。
ここでは、食べログの新規口コミ投稿件数がほとんどない一方で、Googleマップの口コミの投稿件数が急増していることがわかります。
2021年の投稿件数の割合を見ると、口コミの9割がGoogleマップというのが、今の飲食店の一般的な傾向かと思っております。
また面白いのはGoogleマップの次に口コミが増えているのがYahoo!MAPでして、今ここが新しい口コミの主戦場として注目を浴びています。消費者からUGCを集め始めているところです。
次に横浜にあるハングリーダイガーのケースです。
その間に何も口コミ対策をしないと、googleマップ46件、食べログ5件、Yahoo!MAP14件、計65件しか口コミは投稿されないんですね。26433人中、65件というのは500人に1人なんですよね。
500人来店してはじめて1件口コミを得られる、つまり、0.2%。これは多くの飲食店で共通して見られる数字です。500人に1人の口コミがものすごい影響力を持っていることがわかると思います。
任:Googleマップの影響力が高まっていることがよくわかりました。しかし、Googleマップでは、お客様が飲食店を予約するときにはグルメサイトのリンクが貼られてますよね。
つまり、最終的にはグルメサイト側にGoogleが送客を手伝ってる構造になっています。昨今は飲食店のオウンドメディアも増えていると言われていますが、オウンドメディアを紐付けられたらより素晴らしいですよね。それなら私、テーブルチェックのリンクをすぐ貼りますよ(笑)。
谷口:ありがとうございます(笑)。確かにGoogleマップでは、ぐるなびや食べログなどのネット予約を受け付けてるグルメサイトが自動的に出るんですよね。それを変更しようとすると、お店側もそれを手作業で削除していかないといけない。例えばテーブルチェックを使っていても食べログにも掲載していると、自動的に表示される仕様になっている。ただ、Googleビジネスプロフィールにオーナー登録をして、「Googleで予約」機能を活用すると、その予約受付はテーブルチェックつまり公式ウェブ予約経由という動線の張り方も可能です。
任:つまり、Googleとグルメサイトの関係性っていうのは、実は敵対ではなくウィンウィンで共存共栄の関係ということですよね。
以前、カカクコムへの訴訟を起こした際、1点という低評価が200個ほどつけられたこともありました。また今回、勝訴の判決がでた際も1点が150個つけられたんです。しかしそれに対してGoogle側に問い合わせても、何の対策も返答も得られませんでした。(現在は解決済み。Googleマップ上の「Kollabo」アカウントは復活)
Googleマップでは、ユーザーからの情報を反映する仕組みになっていますよね。そこでは我々の店舗情報が1000回も修正されたこともありました。あきらかに悪質ないやがらせでした。そんななか先週木曜日には1時間で1点の口コミが10件もつけられて、みなとみらい店は3.4点から2.7点に一気に下がったんですよ。これに対しての問題点をGoogleに問い合わせたところ、全店舗が一斉削除されたんです。
この事実だけ伝えると、恐ろしく思う方もいるかもしれない。日本では「出る悔いは打たれる」なんて言葉もありますが一体、我々が何をしたのか。そしてこれはどの店舗にも起こり得ることです。プラットフォーマーがこれだけの強大な力を持っているのに対して、飲食店は非常に無力です。プラットフォーマーのさじ加減ひとつで、集客も売り上げも変わってしまう。このアンフェアな状況は今すぐ変えなくてはならないと危機感を抱いています。
トピック③へ続く→
TableCheck Author
---
TableCheckでお店の予約顧客管理に革新を。まずはお気軽にご相談ください。