TableCheck Author
2022年1月5日 · 読了時間:5 分
オンラインの予約システムや予約フォームを利用して、ウェブ予約を導入すると、お店は24時間スムーズに予約受付ができるようになります。
本記事では、ウェブ予約と電話予約の違いを解説した上で、実際にウェブ予約を導入する方法やツール選定時の注意点を解説します。
飲食店は予約管理の体制を整えておけば、従業員のシフト調整、仕入れや仕込みの準備を進めやすくなり、料理やサービスなどのよりクリエイティブな業務に集中できるようになります。予約を受け付ける方法は、主にウェブ予約(ネット予約)と電話予約の2種類。
ウェブ予約の場合、お客さまはネット上のフォームや予約システムを通して予約します。一方、電話予約はお客さまが各店舗に直接電話連絡をして、日時や人数を伝える方法です。
2つの方法のメリットとデメリットを説明します。
【メリット】
● 24時間予約受付が可能
● 予約情報を自動的に予約台帳に記録
● ネット環境があればスタッフ全員がどこからでも確認できる
● 予約管理にかかる手間や時間を大幅削減
● 予約管理ミスによるお客様とのトラブルを防げる
【デメリット】
● ネット予約に不慣れなお客様の予約をとりこぼす可能性
ウェブ予約のメリットは、24時間予約受付が可能な点です。お客さまは、営業時間外でも思いついたときに予約できます。
予約情報を自動的に予約台帳に記録できる点もメリットです。さらに、ネット環境があればスタッフ全員がどこからでも確認できます。
お客さまとの電話のやり取りや手作業での記録を省けるため、予約管理にかかる手間や時間を大幅削減できる点もメリットです。さらに、予約情報が双方に明確に残るため、予約時の聞き間違いなど予約管理ミスによるお客様とのトラブルを防げます。
一方、ネット予約に不慣れなお客様の予約をとりこぼす可能性がウェブ予約のデメリットです。ウェブ予約に慣れていない顧客層は、ウェブ予約対応のみの店を敬遠する傾向があります。
◆導入事例:SHÓKUDŌ YArn様
電話予約とネット予約比率が逆転。予約管理の時間もコストも大幅カットしながら、無断キャンセル対策もカバー
◆導入事例:祇園 又吉
ミシュラン二つ星の日本料理店が紙台帳をやめた理由。 非接触型決済×ネット予約でリスク低減と業務効率化を実現
【メリット】
● まだ電話予約が一般的で、誰にでも使いやすい
【デメリット】
● 忙しいときや店休時の予約を取りこぼしてしまう
● キャンセルリスクが高く、事後対策もできない
● 予約確認の連絡が大変
● 予約受付ルールの徹底が困難
電話予約は今なお一般的なもので、誰にでも使いやすい点がメリットです。電話予約は直接のやり取りであるため、要望や疑問点をすぐに解決できます。
一方、忙しいときや店休時にはお客さまからの電話を受けられないことがあるため、せっかくの予約を取りこぼしてしまう点がデメリットです。また、お客さまが気軽に予約できるからこそキャンセルリスクが高く、事後対策もできません。
さらに、電話だと後々「言った、言わない」でトラブルにつながることがあります。予約漏れや予約内容の誤りといったトラブルを避けるためには、お客さまへの確認連絡や従業員に予約受付ルールを徹底しなければなりません。
しかし、都度予約確認の連絡をするのは大変です。また、予約受付ルールの徹底が困難なこともデメリットとして挙げられます。
ウェブ予約と電話予約のメリットとデメリットを把握したうえで、店舗の業態や規模、客層に合わせて、最適な予約受付方法を選択する必要があります。
飲食店でウェブ予約を導入したほうが良いケースと、電話予約を導入したほうが良いケースを整理しておきます。
従業員が少ない飲食店では、電話対応に時間を取られ過ぎると、接客や仕込みに時間を割けなくなるおそれがあります。「言った、言わない」などのトラブル解決にかかる時間を軽減するためにも、ウェブ予約を導入したほうが良いでしょう。
また、夜だけ営業している居酒屋や休日だけ営業している飲食店の場合、ウェブ予約を導入するとお客さまの利便性を高められます。
スマホやPCを持っていない、ネット環境が整っていないなど、ウェブ予約に不慣れなお客さまが多い場合は、電話予約をメインに活用する必要が高まります。
総務省が実施した「通信利用動向調査」によると、2020年時点でインターネット利用者の割合が13〜59歳の各階層で9割を超えていますが、60〜69歳では82.7%、70〜79歳で59.6%、80歳以上では25.6%にとどまります。このように70代以上の高齢のお客さまが多い場合は、電話予約のニーズが強いと考えられます。
また、電話ならばお店までの道順を尋ねたり、急な予約内容の変更を伝えたりなど、即時性のある対応ができる点もユーザー、店舗にとってメリットがあるといえます。
予約方法は、ウェブ予約と電話予約のいずれかにしなければならないわけではありません。電話が苦手な若年層のお客さまも、ネットを普段利用しない高齢者層のお客さまも来店するお店では、両方活用するのがおすすめです。
一方、近年ではウェブ予約市場が急速に拡大していることも分かっており、ウェブ予約を利用するお客様が増加していることも事実です。2014年にネット予約で来店した消費者に提供された飲食サービスの規模は1,764億円でしたが、2018年には4倍以上の6,375億円にまで膨れ上がっています。さらに、ネット予約が可能な店舗数も2017年から2019年までに15万店から20万店まで増えました。
テーブルチェックの予約システムをご利用いただいているお店でも、メインの予約受付方法を電話からネットに切替えたことで、キャンセル被害を防いだり、大幅な業務効率化に成功している方が多数いらっしゃいます。
◆導入事例:Fish Bank Tokyo
ネット予約の活用で予約管理の効率化を実現!繁忙期の配席作業時間が5時間→30分に大幅短縮!
ウェブ予約のシステムを導入するにはいくつかの方法があります。それぞれかかる費用や手間も異なるため、あらかじめそれぞれの違いを理解することが大切です。以下の2つの方法について解説します。
● システムを自社で開発するか外注する
● 予約システムのツールを利用する
1. システムを自社で開発する
自社のエンジニアか外注することで、自社で予約システムを開発することができます。しかし、専門技術を要することや開発費用がかかることから、中小企業や個人自営の飲食店ではあまり現実的ではありません。
さらに、開発後に保守・メンテナンス作業や費用がをかかってしまう点に注意しなければなりません。
2. 予約システムのツールを利用する
Webに関する専門知識を有していなくても、比較的簡単にウェブ予約システムを導入する方法が、予約システムサービスの利用です。予約システムサービスを利用すれば、開発コストをかけずに充実した機能を利用できます。
予約システムツールを利用する流れは以下のとおりです。
① 予約システム業者に問い合わせる
② デモを見たり、トライアルを利用したりして、自店舗にマッチするツールかを比較検討
③ 予約システムを選定し、正式申込み
④ 各店舗に合わせた設定をした上で運用開始
予約システムツールが持つ機能は、提供企業によって異なるため、自社にあったツールやサービスを選ぶことがポイントです。選び方は、後ほど「予約システムを選ぶ際の4つのポイント」で解説します。
ウェブ予約システムを導入することで、お客さまが時間外に予約できるなど、さまざまなメリットがあります。ただし、導入にあたってはいくつかの注意が必要です。以下の4点を解説します。
費用や定期的なメンテナンスを要することを理解しておく
予約システムが集客に直結するわけではない
どんな人にも使いやすい操作性やデザインを意識する
自社の店舗に必要な機能が付与されているか確認する
1. 費用や定期的なメンテナンスを要することを理解しておく
導入する3つの方法で紹介したように、ウェブ予約システムを導入する際には費用がかかります。特に、自社で開発するケースや外注するケースでは、高額な費用がかかる点に注意が必要です。
また、予約システム内には個人情報が含まれるため、システムのセキュリティが脆弱にならないように定期的なアップデートやメンテナンスをしていかなければなりません。
メンテナンスの手間をできるだけ省きたいのであれば、運営会社がメンテナンスする予約システムツール・サービスを選ぶほうが良いのです。
2. 予約システムが集客に直結するわけではない
ウェブ予約システムの主な導入目的は、予約管理にかかる業務負担を軽減して業務効率化を進めることです。予約システムを導入したからといって、すぐにお客さまの来店が増えて売上アップにつながるわけではありません。
業務効率化だけでなく集客アップも狙うのであれば、集客支援機能のあるサービスと併用することが必要です。
3. 誰にとっても簡単な操作性を意識する
予約システムを導入しても、使いにくいものであればお客さまに迷惑をかけてしまいます。また、難しくてお客さまが予約を完了させることが困難であれば、結局飲食店に連絡がくることになり、業務効率化が図れません。
そこで、操作性のよさや分かりやすいデザインといった点も意識するようにしてください。誰でも、簡単に予約できるように、まずはシンプルなデザイン、操作性にすることがポイントです。
4. 自社の店舗に必要な機能が付与されているか確認する
導入を検討している予約システムサービスに、運営店舗に必要な機能が含まれているかを確認することも大切です。多言語対応、SMSやメールでの予約リマインド機能、顧客管理機能、キャッシュレス決済機能が実装されているかは、サービスを提供する企業によって様々です。
機能が豊富になればその分費用が高くなることもあるため、まず自店に必要な機能が何かを整理しておくようにしましょう。
ウェブ予約システムは、さまざまな会社から提供されています。一度導入してから自店にあわないことに気づき、ほかの会社のサービスに切り替えると、それだけ時間とコストがかかってしまいます。
導入後に失敗したと感じないためにも、「予約管理機能」、「キャンセル防止機能」、「利用料」、「導入実績」の4つのポイントに注目して予約システムを選んでください。
1. 予約管理機能が使いやすいかを確認
予約システムを選ぶ際に、最も重要なポイントはやはり「予約管理機能の使いやすさ」です。各店舗に合わせた予約ルールの細かい設定が可能かどうか、フォローは充実しているか、お客様、店舗スタッフ双方にとって誰でも使える操作性か、などをまずは確認する必要があるでしょう。
さらに発展して、注文履歴を自動的に記録できるPOSレジとの連携はあるか、グルメサイトやGoogle、InstagramなどのSNSと連携しているか、キャッシュレス決済機能はあるか、顧客台帳にどこまで詳細な情報を記録できるか、カスタマイズはどこまでできるか、など、現状の課題に合わせて、予約システム業者に細かくヒアリングしていきましょう。
2. キャンセル防止機能もチェック
キャンセル防止に関する機能が備わっているかをチェックすることも大切です。経済産業省が2018年に発表したレポートによると、無断キャンセルの被害額は年間で約2,000億円、2日前までのキャンセルまで含めると、その被害額は年間1.6兆円にも上ります。
出典:サービス産業の高付加価値化に向けた外部環境整備等に関する有識者勉強会「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」
予約システムの導入は、正確に予約情報を記録できるため、キャンセル対策にもなります。テーブルチェックでは、キャンセル対策機能として、お客様に事前にクレジットカード情報を入力してもらう方法をおすすめしています。ほかにも、事前決済形式やデポジット形式などプランやお客様の属性によって予約受付方法を設定できます。
◆ネットでも電話でもドタキャンゼロを実現する「キャンセルプロテクション」
◆導入事例:伊勢すえよし
無断キャンセルの不安や対策の手間を解決、仮予約の解消で月間30件超の予約増を実現
万が一キャンセルが発生しても、予約時に伝えてあるキャンセルポリシーに則ったキャンセル料の請求が簡単にできるようになります。
3. 無料か有料かを確認
ウェブ予約システム導入時には、初期費用や月額料金プランが発生します。費用は運営会社や機能によって異なるため、あらかじめ料金体系を問い合わせておきましょう。
運営会社によって、無料トライアルを提供しているケースもあります。どの予約システムにするかを決めかねている方は、無料トライアルを検討する方法もありますが、無料版は機能が限定されていることが多かったり、気に入らなかった場合、他サービスに切り替えるのに手間やコストがかかったりする可能性があるため、注意が必要です。
4. 導入実績が豊富なサービスかチェック
運営企業は、自社が提供するサービスの導入事例を紹介しています。そこで、導入店舗数が十分にあるか、自店舗に近い規模、業態、エリアで導入実績があるかをチェックしましょう。
自店舗でスムーズに導入できるか、お客さまが便利に利用できるかを把握するためには、実際に導入した企業の業種や規模が参考になります。
ここまで見てきたように、ウェブ予約導入のメリットは、業務効率化にとどまらず、コスト削減や顧客満足度向上にもあります。お客さまにとっても24時間いつでも予約できるようになり、営業中や店休日に取りこぼすことなく予約を最大化することにもつながります。
各社が提供するツールを利用すると、専門知識がなくても充実した機能を利用できます。導入にあたり、キャンセル防止機能が備わっているか、導入実績が豊富かなどに注目して選ぶことなど、ご紹介したポイントをおさえて比較検討していきましょう。
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