望月 実香子
2020年6月3日 · 読了時間:4 分
今回は、様々な企業のSNSマーケティング支援を行うテテマーチ株式会社の清水さんにお話をうかがいました!
データから見るInstagram(以下、インスタ)のインパクトや、飲食業界のインスタ利用状況や利用メリットなどを詳しく教えていただきました。
インスタの日本国内のアクティブユーザー数は、2019年3月に3,300万人*¹を突破しました。
この発表以来、新しいデータは公開されていませんが、コロナウイルス感染拡大の影響により、自宅での可処分時間が増え、インスタの利用ユーザー数や滞在時間はさらに伸びていると予測されます。
*1…2019年6月7日発表Facebook社プレスリリース「Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破」より
さらに2019年には、トレンドの発信源であるファッション業界で「インスタがGoogleを超える」という逆転現象が起こりました。
スマートフォン利用者に「流行のファッション情報を調べる際に使うサービス」を聞いたところ、インスタがGoogleを上回ったのです。この傾向は、若年層ではさらに顕著です。*²
*2…インターネット調査サービス「ファストアスク」調査レポートより
この波は飲食業界にも既に到来しています。
2018年に日経クロストレンドが実施した調査によると、飲食店を探すときに10代が利用するサービスの2位はインスタでした。*³
この傾向は2020年現在、さらに強まっているでしょう。
*3…日経クロストレンド「若者のぐるなび離れ鮮明 インスタ、Googleマップが第二勢力」より
このような変化の背景には、若者を中心としたネットユーザーの情報検索に対する姿勢の変化があります。
ウェブ検索は「見づらい」「情報が多すぎて探すのが面倒」「画像が参考にならない」「情報が古い」「口コミが操作されている」など、SNSと比較した際の使い勝手の悪さが目立ってきており、若者を中心に「ウェブ検索離れ」が起きているのです。
もちろんウェブ検索にも長所はあるので今後も利用され続けていきますが、SNSでの情報発信の重要性は高まるばかりです。
そんな中、インスタによる告知・集客に取り組む飲食店は急増しています。
テテマーチでは、無料でも使えるインスタ分析ツール「SINIS(サイニス)」を提供しています。
このツールは自分のアカウントのフォロワー推移や投稿ごとのいいね数などをパソコン上で分析できるツールで、インスタをビジネスに活用している20,000以上のアカウントが登録しています。
従来、このSINISに登録するのはアパレルやコスメ業界のアカウントが多かったのですが、昨今「飲食」カテゴリの登録増加が顕著で、毎月数十件ペースでアカウントが増えています。
インスタアカウントを開設する飲食店の数は、毎月この数百倍、あるいは数千倍あると予想されます。
また、小規模飲食店(※)の登録アカウント数は、コロナショックによる影響が最も大きかった2020年3月に急増しています。
(※大規模チェーン店ではない飲食店)
生活者の在宅時間が増えたことを受け、オンラインで生活者と接点を持ちたいと考える小規模飲食店が増えたことに起因しているのでしょう。
生活者側もオンラインで飲食店の情報を収集することが多くなり、デリバリーやテイクアウトに強い関心を持ちはじめました。
生活者側のライフスタイルや需要が大きく変化している今がまさに、インスタを使った告知や集客に取り組むべきタイミングとも言えます。
とはいっても、インスタに取り組むメリットが具体的にイメージできない、という方もいらっしゃると思いますので、弊社が提供しているインスタ分析ツールのSINIS(サイニス)に登録していただいているアカウントの実績データを一部ご紹介します。
上のグラフは、SINISに登録している小規模飲食店の「ストーリーズ投稿」が、2020年4月にのべ何人の生活者に閲覧されたかを表すグラフです。
インスタは無料で利用することができますが、無料でのべ60,000を超える生活者に情報を届けることができているアカウントもあります。
また、上のグラフはSINISに登録している小規模飲食店の「プロフィール画面」が、2020年4月に何回閲覧されたかを表すグラフです。
プロフィールには飲食店のコンセプト、所在地、営業時間などを記載することができますが、こちらは30,000近い閲覧数を獲得しているアカウントがあります。
さらに、上のグラフはSINISに登録している小規模飲食店の「ウェブサイト閲覧数」が、2020年4月に何回閲覧されたかを表すグラフです。
プロフィールを閲覧したうえでウェブサイトを訪問するということは、その飲食店に強い関心があるということです。ウェブサイト上でオーダーを受け付けていれば、そのまま注文につながるケースもあります。
インスタでは、これらの集客をすべて無料で行うことができます。
予算がなくともアイデアと努力次第で、これまで接点のなかった新規顧客の方にお店を知ってもらうことができる点が、インスタの革新性なのです。
それでは、飲食店のインスタ活用術について、具体的に解説していきます。
上の画像は、生活者に選ばれる飲食店のプロフィール例です。
お店のウリと店主のこだわりを伝わりやすいように表現
お店の情報は箇条書きにして見やすく工夫
アクセス情報は駅の出口や徒歩時間も記載
営業時間はラストオーダーの時間帯もあると親切
「テイクアウト始めました」など、ユーザーが欲しい情報を明記
DMでの注文を受け付けると注文率がアップ
重要なのは、「ユーザーが行動しやすい」プロフィール設計です。
「幻のあか牛か、お肉好きの友達を誘って行ってみようかな。」
「A4出口か、あのお店の近くかも。」
「ラストオーダーまで30分あるな、まだ間に合う!」
「テイクアウト、DMでもできるんだ。親切そうなお店だな。」
そんな風に考えるユーザーの顔を想像しながら、プロフィールを作り込んでみましょう。
一時期は「インスタ映え」という言葉が話題になり、「とにかく綺麗な写真をあげればいい」というイメージのついてしまったインスタですが、現在では綺麗な写真よりもリアルで親しみのわく写真が好まれる傾向にあります。
とはいえ、画質が悪い、暗い、色味が汚い、などの写真は問題外です。
「りょうくんグルメ」というグルメインフルエンサーの写真がとても参考になりますので、ぜひ研究してみてください。
また、飲食店のフィード投稿事例は、下記の記事も参考にしてみてください。
上のグラフは、SINISに登録している小規模飲食店の「ストーリーズ投稿」の有無です。約半数のアカウントはストーリーズ投稿を活用していません。
しかし、現在では「ストーリーズしか見ない」というユーザーも増えていますので、積極的にストーリーズを活用しましょう。
店内の様子や料理の写真
お客様がタグ付けして投稿してくれた内容のシェア
来店してくださったお客様のお写真と感謝の言葉
お客様からのご質問への回答
など、お客様との等身大のコミュニケーションを心がけると、ユーザーに愛されるアカウントになります。
また、先ほどのプロフィールの下部にあった「テイクアウト」「メニュー」などの表示は、ストーリーズの「ハイライト」という機能を活用した例です。
お客様が必要とする情報を画像でお伝えでき、上部に固定して表示し続けられるので、積極的に活用したい機能です。詳しくは下記の記事を参考にしてください。
飲食店を営んでいると、なかなか集客などのマーケティング活動に時間を割けない、という方も多いと思いますが、インスタは手軽に投稿できることが大きなメリットです。
これまでとまったく異なる客層を獲得できる媒体ですし、一度来店してくださったお客様にフォローしてもらえれば、リピート促進にも貢献してくれます。
コロナウイルスの影響で、営業準備等の時間が減り、余裕ができた店舗様もいらっしゃると思います。この機会にぜひ、インスタの活用を本格的にはじめてみてはいかがでしょうか?
テテマーチ株式会社は、未知なる価値の創出と追求により今の”できない”を”できる”に変えることをミッションとしている企業です。
創業時より、身近なマーケットにおいて本質的な価値のある様々なWEBサービスを提供するというコンセプトのもと、SNS領域に注目。その領域において、オウンドメディアの運営やアカウントのコンサルティング、分析ツール開発等、さまざまなサービスをもって企業のSNS活用を支援してまいりました。
今後も、企業のソーシャルマーケティングを一気通貫してサポートすべく、プロダクトやサービスの開発に注力しています。
テテマーチでは、無料でも使えるインスタ分析ツール「SINIS(サイニス)」を提供しています。
期間限定で、インスタ活用キホンの「キ」から、リアル成功事例、Q&A集までたっぷりノウハウがつまった資料を、ぜひご活用ください。
望月 実香子
時事通信社社会部記者、出版社勤務などを経て、フリーランスPRへ。主に都内のレストランのPRに携わる。 レストランでのイベント企画・運営や、年間100以上のメディア掲載を獲得するなど経験を積む。2019年TableCheckにPRとして参画。美味しいものが世界平和をつくると信じるレストラン大好き食いしん坊。
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