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データに見る新型コロナウイルスが飲食店に及ぼす影響 ー緊急事態宣言「全面解除」とその後

飲食店新規予約件数、2020年3月末水準まで回復

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仁木 有花

2020年6月2日 · 読了時間:3 分

この度、5月25日に緊急事態宣言が全面解除となったことを受け、緊急事態宣言前後の期間を対象にしたデータ分析ブログ「データに見る新型コロナウイルスが飲食店に及ぼす影響 緊急事態宣言『全面解除』とその後」を公開しました。

本ブログには、予約件数など、当社集計による種々のデータを記載しております。ぜひご一読ください。

はじめに

はじめに新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に罹患された皆様、および、新型コロナウィルス感染拡大により影響をうけられている飲食店の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

5月25日、政府が全都道府県の緊急事態宣言を解除したことをうけ、約2ヶ月に及ぶ自粛期間はようやく終了を迎えました。各自治体でも飲食店への自粛要請を段階的に解除しており、業界全体で営業再開の動きが活発化しています。しかし、今後も感染拡大防止のため、「新しい生活様式」に応じた店舗オペレーションが求められており、新型コロナウイルス感染拡大以前の営業水準に引き戻すことは極めて難しいのが現状です。


本ブログでは、新型コロナウイルス感染拡大の飲食店に対する影響をデータでまとめました。

弊社代表によるブログ記事も公開中です。ぜひあわせてご覧ください。

新型コロナウイルス感染症影響データ①【3/26-5/31】昨年同期比 1店舗あたりの予約件数(作成日データ)

   

新規予約件数、全国的に回復傾向。緊急事態宣言全面解除で、3.5倍に

5月25日、政府より全都道府県の緊急事態宣言解除が発表されて以降、新規の予約件数は大きな回復をみせています。3月25日に東京都を中心に4都県で外出自粛要請が発令されて以降、 新型コロナウイルスの感染拡大防止を理由に“店舗での食事”を前提とする「イートイン予約」が難しい状況が約2ヶ月間続きました。しかし、5月14日の39県での緊急事態宣言解除を皮切りに新規の予約件数が上昇しており、5月30日(土)には1店舗あたりの平均予約件数が5.2件まで回復しました。これは、全国に緊急事態宣言が発令された直後の週末となった4月18日(土)の1.5件と比較して約3.5倍の値となっており、宣言の全面解除で多くの飲食店が「通常営業」を再開する動きを見せていることにより、消費者の新規予約件数が増加しているものと見込まれます。

また、当社データによると、「イートイン予約」の回復とあわせ、「テイクアウト予約」も微増となっていることが分かりました。感染防止を目的とした「おうちご飯」の需要は、今後も一定の水準を保つことが予想されます。

政府より発表された「新しい生活様式」により、満席での店舗オペレーションが難しい状況の中、飲食店では、例年に匹敵する売上を確保するための新たな取り組みやビジネスモデルが模索されています。


新型コロナウイルス感染症影響データ②【エリア別】1店舗あたりの来店件数 同年前月比

    

    

全国的に来店件数回復傾向も、北海道のみ前月比過半数割れ

5月21日に大阪、京都、兵庫の3府県で緊急事態宣言が解除され、その後5月25日には全都道府県で宣言解除となったことをうけ、1店舗あたりの来店件数は全国的に回復となりました。全国でもっとも多くの感染者数となった東京都でも、2020年4月と5月を比較すると前月比137.9%となり、約2ヶ月ぶりに飲食店での「イートイン」を目的とした外出が復活している様子が見てとれました。

一方で、「感染の第2波」が指摘された北海道では、前月比39.2%と過半数を割り込む値となっており、他都府県の水準を大きく下回る結果となりました。緊急事態宣言全面解除以降も、北海道や自治体から感染拡大を防止するための呼びかけがなされていたことをうけ、自粛が継続されていたことがみてとれます。

そんな北海道でも、昨日6月1日午前0時に休業要請がすべて解除されたことにより、今後飲食店の客足も回復することが期待されます。

新型コロナウイルス感染症影響データ③【4/4-5/31】昨年同期比 1店舗あたりの来店件数

   

新型コロナウイルス感染症影響データ④【5月】昨年同月比 1店舗あたりの平均来店件数

  

来店件数昨対比83.2%減も、外出自粛全面解除で2ヵ月ぶりの高水準に回復

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、1店舗あたりの来店件数は3月下旬より急激に減少し、4月5日(日)、週末としては2020年の最低値となる4.0件/日を記録しました。(6月1日時点)その後も、大型連休期間(4月29日~5月6日)を含め低水準が続いていた来店件数ですが、緊急事態宣言の全面解除後初の週末となる5月30日(土)には6.7件/日となり、61日ぶりに6件を上回りました。

昨年同月比では83.2%減と、5月全体では依然として低い水準ではあるものの、明らかな回復の兆しがみてとれます。多くの飲食店が6月1日以降の営業再開を発表している中、今後さらなる来店件数の回復が期待されます。

新型コロナウイルス感染症影響データ⑤【5月】キャンセル率 昨年同月比 

新型コロナウイルス感染症影響データ⑥【3月・4月・5月】昨年同月比 平均キャンセル率

キャンセル率大幅に改善、3月平均を下回る

2020年5月の月間平均キャンセル率が、2020年3月の月間平均キャンセル率を下回ったことが分かりました。外出自粛要請に伴う予約件数自体の減少により、キャンセル率(全予約件数におけるキャンセル件数の割合)は徐々に低下していましたが、5月の月間平均キャンセル率は23.9%となり、2020年3月の25.3%を下回る水準にまで回復しました。緊急事態宣言の発令により、一時60%もの高いキャンセル率を記録していた時期と比較すると、5月31日には15.6%まで落ち着き、例年並みの水準に戻りつつあることがみてとれます。

今後多くの飲食店が営業を再開し、新規の予約受付を再開することで、さらなるキャンセル率の回復が期待されます。

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  • グラフ①~⑥はいずれも2020年6月1日時点の当社集計データです

  • 「予約件数」の定義は、当日来店客(ウォークイン客)を除く全予約件数です

  • 「来店件数」の定義は、キャンセルと無断キャンセルを除く全来店件数です

  • 本データは、当社が開発・提供する予約システム「TableSoluiton」を利用中の飲食店を対象としています

  • グラフ①は作成日データ、グラフ②~⑥は来店日データをもとに当社で作成しました

  • 本データの詳細な数値につきましては、下記PRまでお問い合わせください

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本ブログ・データに関するお問い合わせ先

株式会社テーブルチェック 
PR 望月・仁木 
E-mail pr-jp@tablecheck.com(PR代表)

WRITTEN BY

仁木 有花

埼玉県出身。神田外語学院英語専攻科卒業後、ホテル椿山荘東京(旧・フォーシーズンズホテル椿山荘)へ入社。 10年超にわたり和洋レストランでの現場経験を積み、サービスコンクール等での優勝実績を持つ。2016年に入社し現在は広報を担当。日本ソムリエ協会認定 ソムリエ。趣味は映画鑑賞と柔術。

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