TableCheck Author
2022年1月13日 · 読了時間:4 分
飲食店がお客さまから予約を受け付けた際には、予約台帳に記載します。今までは、紙で作成することが一般的でしたが、近年はシステムやアプリを用いてネット予約を受け付ける飲食店が増えています。この記事では、予約台帳システムを導入することのメリットや、選ぶ際のポイントを紹介します。
「予約台帳」とは、ネットや電話で予約を受け付けたお客さまの予約内容をまとめておくものです。従来、予約台帳は手書きの紙台帳であったり、Excelなどの表計算ソフトを利用したりしていました。
近年では、テクノロジーの進歩に伴い、オンラインで予約をリアルタイムに管理できる様々なサービスが登場しています。まずは、紙台帳、グルメサイト、予約システム、3種類の台帳の特徴を確認していきましょう。
・紙台帳の特徴
紙台帳は、受付けた予約内容や顧客情報を紙の台帳に手書きでまとめておくものです。必要なのは紙とフォーマット(書式)のみであるため、はじめるまでの手間がかかりません。
ただし、紙台帳のデメリットは、台帳が置いてある場所に行かないと予約や顧客情報を確認できないこと、どうしても記入漏れやミスが発生してしまうことが挙げられます。その結果、お客さまが予約した時刻や日付に間違いが生じるなど、トラブルにつながりかねません。
・グルメサイトの予約台帳(管理)システムの特徴
現在、ほとんどのグルメサイトが予約受付機能を実装しています。ウェブで行きたい飲食店を検索して、食べログやホットペッパーといったグルメサイトから予約するユーザーは多く存在します。グルメサイトには、来店者のレビューが記載されていたり、予約するとポイントが付与されたりなど、ユーザーメリットを打ち出しているのが特徴です。
店舗側にとっても、広告媒体として、多くのユーザーが集まるサイトに店舗情報を掲載し、予約を受け付ければ、新規顧客獲得を期待することができます。
一方、グルメサイトの予約台帳のデメリットとしては、競合するグルメサイト同士の席在庫が一括管理できなかったり、グルメサイト経由の予約に送客手数料が発生してコスト高になってしまう、といった点が挙げられます。
・予約台帳(管理)システムの特徴
予約台帳(管理)システムとは、グルメサイトを含めてウェブや電話、直接受付けた予約・顧客情報を一元管理するシステムです。ネット環境さえあれば、どこからでもリアルタイムの予約・顧客情報を閲覧することができ、すべての予約・顧客情報を一元管理できることが特徴です。ほとんどの予約システムサービスには、グルメサイトのような送客手数料は発生せず、月額固定のシステム利用料が主なコストになります。
予約台帳(管理)システムは、多くの運営会社から提供されており、機能や費用もさまざまです。後ほど、予約台帳システムを選ぶ際の4つのポイントを解説します。
台帳にわかりやすくまとめて予約管理を徹底することは、飲食店にとっても、お客さまにとっても重要です。上手な予約管理は、仕入れやシフト管理を最適化するほか、顧客満足度の向上にもつながります。大幅な業務効率化をしながら利益を最大化するために、予約管理は飲食店にとって最重要タスクの一つといえるでしょう。
予約管理の重要性について詳しく確認していきましょう。
・仕入れ量を最適化して、食品ロスを回避
飲食店の仕入れ量は、当日来店する人数や提供する料理によって変わります。大人数での宴会予約が入っていたり、コース料理の予約が入っていたりなど、予約内容を誰が見ても分かるように、さらに、どこからでも閲覧できれば、スムーズに材料の発注が可能になり、材料余剰になってしまうなど食品ロスを減らすことも可能になります。
また、該当月の繁忙日と閑散日を早い段階で把握できるため、客数が落ち込みそうな日に割引するといった販促活動ができるようにもなります。
・無駄のないシフト管理で、人件費を最適化
帝国データバンクの2021年10月調査によると、居酒屋など飲食店の6割以上でアルバイトやパートが不足しています。
出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2021年10月)」
人手不足が深刻な飲食業界では、繁忙日直前にアルバイトやパートなどのシフトを入れることは困難です。予約管理を徹底しておけば、効率よく従業員のシフトを調整できるため、繁忙日に従業員が足りないというリスクを軽減できます。
うまく従業員のシフトを調整すれば、空いている日に多くの従業員がいる状況も避けられるため、人件費の最適化にもつながるでしょう。
・顧客満足度にも直結
予約管理は、顧客満足度にも直結します。ネット予約でいつでも簡単に予約ができれば、店に対するお客さまのイメージが良くなりますし、ダブルブッキングなどのミスによるトラブルも防ぐことができます。
さらに、予約した顧客情報をしっかり台帳に残しておけば、次回来店時にそのお客様に合ったサービスや料理の提供も可能になり、顧客満足度向上につながります。
紙の予約台帳は費用がかからず手軽ですが、予約台帳システムを導入すればそれ以上にいくつものメリットが得られます。
具体的には
①キャンセル対策
②業務効率化
③顧客情報の収集・管理
④マーケティングに活用
⑤予約取りこぼしの防止
各メリットについて、詳しく解説します。
1.キャンセル対策
経済産業省が2018年に発表したレポートによると、無断キャンセルによる被害額は年間で2,000億円にも上ると試算されています。無断キャンセルを含むキャンセルによる損失を未然に防ぐために、飲食店側での対策が必要です。
出典:サービス産業の高付加価値化に向けた外部環境整備等に関する有識者勉強会「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」
キャンセル対策機能が充実した予約システムを導入すれば、事前決済やカード情報入力などの方法で簡単にキャンセル対策が可能です。もしキャンセルが発生しても、キャンセル料を簡単に請求できることも予約システムならではのメリットです。また、多くの予約システムには前日に自動でリマインド連絡を入れる機能が実装されているので、うっかり忘れによる無断キャンセル防止にも効果的です。
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2.業務効率化
手書きの予約台帳の場合、予約内容や日時の記載ミスが生じる可能性があります。グルメサイトからの予約や電話予約、直接予約などすべての予約を予約台帳に転記する必要があり、転記漏れによるダブルブッキングなどのトラブルにつながるケースもあります。
さらに、人によって記載の仕方が異なったり、配席などの予約受付ルールが徹底されていなかったり、記載内容が読みづらくお客様に確認が必要になったり、など手間がかかります。
一方、予約台帳システムは従業員全員がいつでもアクセスでき、予約状況や顧客情報を確認することができます。もちろん予約を入力したり、変更したりなどの作業もリアルタイムに共同で可能なため、大幅な業務効率化につながります。
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3.顧客情報の収集・管理
紙の予約台帳の場合、予約したお客さまが以前に来店したことがあるかなどを瞬時に把握することできません。一方、予約台帳システムは、お客さまの来店、注文履歴などを一目で把握できる点がメリットです。
顧客情報を効率よく収集して管理することで、よりよいサービス提供につなげることができ、顧客満足度アップも期待できるでしょう。
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4.マーケティングに活用
予約台帳システムでは、収集した顧客情報を活用して、マーケティングにも役立てられれます。誕生月のお客様に誕生日プランのご案内をメールでお送りしたり、過去の来店人数などから売り上げの見通しを立てて、適切な販促を実施したりなど、顧客データを活用した精度の高いマーケティングが可能になります。
また提供する会社によっては、顧客情報の詳細な検索も可能です。お客さまの来店実績や利用金額などを確認できれば、タイミングに応じて特別なクーポンを発行し、来店を促進することができます。
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5.顧客の来店機会を逃さない
電話で予約を取り、紙にまとめる方法では、業務時間外の受付はできません。また、営業中の忙しい時間帯では電話に出られないこともあるでしょう。せっかくお客さまが店の利用を思い立っても、予約できないことで別の店に流出してしまいます。
予約台帳システムは、原則として24時間365日対応できるため、顧客の来店機会を逃しません。また、電話予約の24時間自動受付など、ウェブ予約に限らず電話予約の機能も充実したサービスもあります。
費用も機能もそれぞれ異なる予約台帳システムの中から、自店舗にふさわしいものを見つけるのが難しい場合、4つのポイントに注目して選んでみましょう。
今回紹介するポイントは、以下の4つ。
①見やすさや操作のしやすさをチェックする
②必要な機能が付与されているかを確認する
④サポートが充実しているかも重要
④無料版の場合は機能が限定されることもあるため注意する
1.見やすさや操作のしやすさをチェック
まず、実際の画面を見て予約時の「見やすさ」や「操作のしやすさ」をチェックします。いくら機能が充実していたとしても、画面が見にくかったり操作が難しかったりすると、予約自体がハードルとなり、最大化することはできません。
また、予約台帳システムが誰でも操作しやすいものでなければ、特定の従業員しか予約を管理できなくなり、業務効率化にもつながりません。お客さまや従業員双方の立場から操作性をチェックしてください。
2.必要な機能が付与されているかを確認
各サービスによって、実装されている機能が異なります。機能が多ければ費用も高くなることがあるため、自店にとって必要な機能が備わっているシステムを選びましょう。
特に大切なのが、顧客管理や分析の機能です。予約台帳システム導入だけでは売上アップにはつながりにくいですが、顧客管理や分析機能があれば集客マーケティングができます。
また、キャンセルによる損失リスクを防ぐキャンセル対策機能や、事前決済やクレジットカード情報入力などによる決済機能にも注目してください。
3.サポート体制が充実しているかも重要
操作しやすい予約台帳システムであっても、最初のうちは操作に関する疑問点が発生します。適切に予約管理できず、お客さまに迷惑をかけてしまうことのないよう、フォロー体制が充実しているサービスを選ぶことが大切です。
チェックする際には「公式HPにおける説明が丁寧か」、「専属スタッフにチャット問い合わせができるような体制が整っているか」といった点を確認しましょう。
4.無料版の場合は機能が限定されることもあるため注意
予約台帳システムの導入には一定の費用がかかりますが、無料トライアル(無料版)を提供している会社もあります。どの予約台帳システムにするかを決めかねている場合には、無料版の選択も有効です。
しかし、無料版では通常版に備わった機能の一部を利用できないケースもあります。もし自店舗に合わないと感じた場合、ほかの予約システムに切り替えるのに、時間や手間がかかってしまいます。本格的にウェブ予約の導入や顧客管理を行いたいのであれば、やはり最初から機能やフォロー体制が充実している有料版の導入をおすすめします。
お客さまの予約内容をまとめるものとして、紙台帳と予約台帳システムがあります。予約台帳システムは、紙の予約台帳以上に顧客情報収集や業務効率化につながる点がメリットです。
予約台帳システムにはさまざまな種類があるため、キャンセル対策機能やリピーターにつながる顧客管理機能を有しているものを選びましょう。
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